君が嫌いな君が好き
ビシャッ!!!
『あっ…!!』
叔父がコップから放ったお湯は、私の右腕にかかった。
「良かったなぁ?
湯がまだ完全に沸いてなくて。
あぁ、ソコ、片づけとけよ」
叔父はそういうと、台所を出ていった。
私は、台所から雑巾を見つけると床を拭いた。
片づけなければ、もっと酷いことになるから。
『っ』
床を拭き終わり、私は自分の部屋で火傷を冷やしている。
今が冬で良かったと思う。
長袖じゃなければ、もっと酷かったと思う。
『…』
私は腕を冷やしながら、悠斗が帰ってくるのを待った。
あれから、いくらたったのか。
私は、いつのまにか寝てた。
もう夜みたい。
『晩御飯いらないや』
そう呟くと、静かな足音が聞こえてきた。
『…悠斗…?』
私はドアを開けて、廊下を覗いた。
そこには、悠斗がいた。
悠斗は、昔のように私にニパニパしながら話しかけてきた。
(私は悠斗に冷たく当たった)