君が嫌いな君が好き
相変わらず、私にベタベタな悠斗を突き放し、部屋に篭った。
悠斗と私は、昔凄く仲が良かった。
でも、今は違う。
私が……冷たく当たるからだ。
それでも悠斗は、私にずっと話しかけてくれる。
私は、悠斗に心配をかけたくなかった。
悠斗を見ると、安心してつい涙が出てくるから。
悠斗は、夜までバイトしてくれてるから、これ以上迷惑はかけれない。
それに、悠斗と話すと何故かドキドキする…。
…なんでだろ………?
ガタン!!
『?!』
つい考え込んでいると、廊下からもの凄い音がした。
…叔父と悠斗だ。
『〜〜〜〜〜っ』
【悠斗を傷つけるな】
そう心では思っているのに、体が震えてしゃがみこんでしまう。
『っ』
悠斗を助けたい、そう思っても私は自分の耳を塞ぐしか出来なかった。
『………寝よ』
私は、怖くて寝る事にした。
パジャマに着替え濡れた髪も、ろくに乾かさずに眠りについた。
―捺side end―
(凄く寝苦しい夜だった)