君が嫌いな君が好き
いじめっこ達にお金を取られた後、暴力や暴言を浴びせられた。
今はやっと解放されて、家に帰る途中。
きっと今日も悠斗は、夜に帰ってくる。
悠斗は、私を凄く大事に思ってくれてる。
もう、ベタベタなくらいに。
そんな事を思っていると、家の前についた。
『…』
家も嫌いだ。
大嫌いな、叔父と叔母の家。
ガチャ
足音を立てないように、ゆっくり歩く。
見つかれば、叔父と叔母のストレス解消として暴力をふるわれる。
「あら、帰ってたのね」
『…………叔母さん』
「帰って来たら、【ただいま】でしょ。
そんな事も、出来ないなんて……ね!!!」
バチンッという音と共に、私の頬に衝撃が走った。
頬を叩かれた、叔母に。
ジンジンして、だんだん熱くなってくる頬。
「…」
頬を押さえる私を、叔母は無言で見つめている。
それから、たっぷり一時間……私は叔母に殴り叩かれ蹴られ続けた。
(痛い、なんて情けなくて言えない)