旅の終わりの物語

「アストレイ様」

自分を呼ぶ声とともに、大きな翼を持った魔族が現れた。

「申し訳ございません。火急の知らせゆえ」

その魔族の名前はシエル。

アストレイの忠実な部下だ。

「かまわん」

報告を続けさせた。

その報告は、アストレイを驚愕させた。

「それは本当か？」

「確かでございます。私もこの目で確かめてまいりました」

シルバニア地方の無害な魔物たちが虐殺されていたというのだ。

そればかりか、その近辺の人間の町と村が二つほど壊滅させられていたという。

「人の町はどうでも良いが。なぜ無害な魔物たちが…」

魔物たちにも地方を管理させている魔族たちに人と関わるなと支持されているはずだ。

「情報を集めて参ります」

「そうしてくれ」

シエルが立ち去り、アストレイはシルバニア地方がある方向を見つめた。

「確か・・・」

シルバニアには勇者が育った村があったということを思い出した。

「人の町が教われてことを知ったらまた、戦いの世界に戻ることになるかもしれないな
」