ハーフベターな恋
「いってきます。光。」
私はいつものように思い出のミネラルウォーターを置き、1番大切な人に微笑みかけて出かける。
これだけは寮で1人暮らしを始めても変わらない。
私の笑顔の先には、いつも世界で1番大好きな人の写真。
1年前、交通事故で死んだ私の彼氏。
久住 光(クスミ ヒカル)・・・。
本当に大好きだった・・・。
誰よりも愛してた・・・。
光と一緒にいられるなら、どんな苦しみも耐えていけると思ってた・・・。
だから私は全てを失ったのかな?
光が死んでから、私の生活は色褪せた。
学校にももう私の居場所なんて残ってなかった。
だから中学校生活最後の1年間は友だちもいなかった。
ねぇ、光?
私たちは、間違ってたのかな・・・。
だって、今の私には何もない。
光もいない・・。
本当に、光との絆しかないんだよ?