ハーフベターな恋
「俺は就職したとき、家を出ることも考えたんだ。実家から通うにはちょっと遠かったし・・・。けど・・・・。」
先生が静かにゆっくりと一度瞬きをする。
「あの家には光がいた。あいつをあの家に1人で置いて行けない。あいつはツライ時でも無理に笑ったりして、絶対周りに心配かけないようにする奴だから・・・。」
先生の言葉に、私は微かに頷く。
そうだった・・・。
本当に光はいつだって私に不安な顔を見せたりはしなかった。
未来のこと・・気にしてないはずがなかったのに・・・・。