Angil voice ~君の声がこの街に響くように
「楽しかった~。」

「なんか、結局俺が一番夢中になってたんだけど。」

そう言って二人で笑った。

「凛、子供好きなんだね。」

「えっ?」

「一緒に混ざり始めた時はビックリした。」

凛は少し笑って、
「私もいつか、あんな風に自分の子供と遊べる日が来るのかな。」
と、物思いに耽ったような表情をした。

「親になる日はすぐくるよ。」
と、俺が言うと

「そうですよね。」
と、曖昧な返事を返した。
そして話題を変えるかのように俺に話をふった。

「羽流さんも子供好きなんですね。」

「ああ、まあまあかな。昔よく、近所の子供にサッカー教えてから。」

「すごく上手なんでびっくりしました。」

「いや、全然だめ。足悪くしてから、かなり体が鈍ってる。」

「足、悪いんですか?」
心配そうに彼女が聞いた。

「いや、大したことはないんだけど、激しい運動は、ね。
さっきみたいに動く分には問題ないんだけれど、
大学では続けられなくなって途中で辞めたんだ。」

「そうなんですか・・・。」
話がしんみりした所で丁度家に着いた。
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