Angil voice ~君の声がこの街に響くように
スノードロップ
彼女が家に来て3日目の朝。
いつものように朝飯の片づけをしていた。
まだ凛がここに来てから日にちが浅いが、大分、
慣れてきたようだった。
彼女が来てから、凛が皿洗い、俺が食器拭きをするのが
日課になっていた。
いつも他愛無い話をして食器を片づけるのが
ひそかな俺の楽しみだった。
凛がここに来てから一日中
一緒にいるため、俺たちは多くの事を語り合った。
気がつくと凛がいつもそこにいて、
長い間ずっと一緒にいたような居心地の良さと安心感があった。
色々な事を話していたのに、俺はふと彼女が
学校に通っていないのか気になった。
話の中では、中学と高校以外の話題はだしていなかった。
俺もあえて、触れなかったし、特に聞きもしなかった。
でも、今は4月の半ば。
もう、学校が始まっていてもおかしくない時期だった。
大学でも短大でも、専門学校でも、
最近の子は進学するものだと思っていたから・・・。