Angil voice ~君の声がこの街に響くように
 突然、急に雨が降って来た。


天気予報では、一日中晴天の予報だったのに・・・。

俺たちは急いで家に帰った。

もう、すでにずぶ濡れで雨宿りできる場所もなかった。


やっとの思いで家に着くと、二人とも体が冷え切っていて、凛は震えている。

とにかく、タオルで濡れた髪を乾かした。





「今、風呂ためたから。凛、すぐ入りな。」
凛は首を横に振った。

「俺のことはいいから、風邪ひくから。早く。」
すると、凛が急に俺に抱きついてきた。

「凛?どうした?」
寒さで凛の体は震えている。俺はわけもわからず、凛をギュッとを抱きしめた。








    その後の細かい記憶は覚えていない。

部屋へ行った俺たちは夕食を食べることなく、ベットで抱きしめ合った。





お互いの冷えた体を温めるように・・・。






とにかく何か繋がったものがほしかったのだ。俺も、凛も。



そして俺は再び、核心のない不安に襲われていた。

この2週間があまりに幸せすぎて、怖かった。




凛が今にもどこかへ行ってしまいそうで。








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