Angil voice ~君の声がこの街に響くように
 結婚式の準備は着々と進んだ。
ウエディングドレスや招待客、式場の準備・・・、
当日の凛の外出許可も取った。

後は、式の当日を迎えるのみとなった・・・。







6月3日、結婚式当日。

その日は晴れた朝だった。
日差しが照っていて、まるで太陽まで祝福しているような感覚だった。



式場へは10時までに行くことになっていた。
なのに、俺の起床時間は9時30分、
昨日考え事していて眠れなかったのが祟った・・・。

まずい・・・。

やばいっっ!!!

俺は急いで、式場に向かった。
式場までは、車で15分。

よりにもよってこんな日に寝坊するなんて・・・。



行くとすごい剣幕で坂井が待っていた。
 

時計は10時を20分過ぎていた・・・。

「ごめん!!」
俺は平謝りで謝った。

坂井は呆れた顔でため息をついた。

「早く着替えて・・・、

 凛はもう、準備できてるから。」

「えっ?」

坂井はニヤニヤして、
「早くみたいでしょ?早く着替えてきな。」
と言った。






俺は、猛スピードで着替えを済ませた。
< 88 / 105 >

この作品をシェア

pagetop