Stylus
そんなことを考える内に、彼女もまた一人の女性であることに気がついた。
世界にいる女性のひとり。
そうだ、俺もまた世界にいる男のひとりだ。チャンスはある。
理由は不明だが、勇気が湧いて来た。
彼女と付き合い、結婚したら、幸せな人生だ。ひょっとしたら彼女を手に入れることが俺の人生目標なのかも・・・
そして、それが俺の勘違いだったことに後々気付かされるのだが・・・
とりあえず、俺の人生目標は
『彼女、ユキナさんと付き合う』
ということに決定した。
人生目標が決まると、不思議とやる気が出てきた。俺に彼女を手に入れられるとは誰も思わないだろう。これは俺だけの秘密で俺だけの誓だ。
そう、誰にも言わずにことを成し遂げるつもりだった。まるで、三国志の英雄のように・・・
そう決めると否や、図書館を後にし、自宅に向かった。
帰宅後、自分自身についてよく考えみた。よく言うアレだ、
『敵を知り己を知れば100戦危うからず』
俺はどこから来てどういう人間か何が好きで何が得意で何が出来るか。またその逆は何か。
書ける限り紙に書き上げた。