イジワル王子に恋して
「確かめてみる?」
ロビーで田中先輩に呼び止められ、
クラスメイトの女の先輩が圭の部屋に向かったって事を聞いた。
「でも…」
「…彩子ちゃん、もう目をそらしちゃダメだよ。」
田中先輩の部屋は圭くんの隣。
彩子は田中先輩に言われるがまま、部屋に入る。
圭くんの部屋の方の壁に耳をそっと当てる。
隣の部屋からもれる女性の甘い声…
ベッドのきしむ音と重なるように声が聞こえた。
「っつ…」
彩子はすぐに壁から耳を離した。
「圭く…」
彩子はギュッと目を閉じた。
「ほら…だから、無駄だよ…彩子ちゃん…僕が、いるよ?」
その背中を田中先輩が包み込む。
彩子の涙がその腕にポツリポツリと流れていった。
ロビーで田中先輩に呼び止められ、
クラスメイトの女の先輩が圭の部屋に向かったって事を聞いた。
「でも…」
「…彩子ちゃん、もう目をそらしちゃダメだよ。」
田中先輩の部屋は圭くんの隣。
彩子は田中先輩に言われるがまま、部屋に入る。
圭くんの部屋の方の壁に耳をそっと当てる。
隣の部屋からもれる女性の甘い声…
ベッドのきしむ音と重なるように声が聞こえた。
「っつ…」
彩子はすぐに壁から耳を離した。
「圭く…」
彩子はギュッと目を閉じた。
「ほら…だから、無駄だよ…彩子ちゃん…僕が、いるよ?」
その背中を田中先輩が包み込む。
彩子の涙がその腕にポツリポツリと流れていった。