イジワル王子に恋して
「俺、彩子ちゃんと付き合う事になった。」


次の日
田中はそう言った。


「は?」

「お前、昨日…あやみとやってたろ?」


隣の部屋は
田中だった。

あんあん
猫みたいに鳴くあやみの声はどうやら隣にも聞こえていたようだ。


「彩子に言ったのか?」

「…」

田中はため息をついた。


「彩子ちゃんは聞いてたよ。僕の部屋で、その声を。」

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