イジワル王子に恋して
まだ
電気ついてる…

勉強してるのかな…



時計は
2時をさしている。


カーテンに圭くんのシルエットがちらっと見えた。

それだけで
ドキドキした。


そういえば最近、
圭くんの家に女の人がこない…。


もちろん
彩子が気づいてないだけかもしれないけど。


でも…
どうして?

いつからだろう…



彩子は机の上にふせていた写真たてを手にとった。


二人で無理矢理撮った初めての写真。


圭くんの中学生の卒業式にゆうちゃんに撮ってもらったんだっけ。


そこにうつる自分は本当に幸せそうで…

圭くんは相変わらずぶすっとした顔をしている。


でも…
その視線は自分に向けられていた。


圭くん…
どうしたら、忘れられるんだろう。


これなら
片思いの方がよかったかもしれないよ…
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