ベストラブ
その日の夜…。


夏海は部屋で『ボー』としていた…。



(ハルカ達と仲直り出来てよかったな…。
やっぱり昨日、犯人が分かってよかったよね…。)



部屋の窓は少し開いていて、その隙間から冬の冷たい風が入ってくる…。
「さむっ、。」
夏海は手で腕をさすりながら窓を締めに行った…。


窓を締めようと窓枠に手をかける…。

「あれ…?」
その時夏海は何かにきずいた。

窓枠の木に掘ってあった傷…、《夏海、裕也、平成2年。》と、掘ってある…。



(なんだろうコレ…?)

指で上から掘っているところをなぞる…。


見覚えに無い傷を、不思議に思う夏海、
「こんなの裕也と掘らないもんね…?」


それに、掘ってから何年も経つようだった…。


その日の夜は傷の事を考えながら眠りについた…。




この傷跡が表す意味を夏海はマダ知るはずもない…
もちろん裕也も……
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