ベストラブ
それからは、あみと慎二が出来るだけしゃべれる様に夏海は仕向けた。

お昼ご飯を食べる時や、下校する時もあみと慎二が一緒にいれるように慎二を誘う。。。

そして自分は裕也がいると言って、2人で帰らせる。

始めは緊張していたあみだったが、すぐに緊張はほぐれ、慎二も楽しそうに帰って、2人共なじんできていた…





そんな時、あみが微熱で学校やすんだ…。

2人はプリントなどをあみの家に届ける事になった。
とは言っても…夏海が無理やり慎二を連れて来た、どうしてもあみと慎二に一緒になって欲しかったために…


しかしこの行動が後々あみとの友情や、恋の危機になるなんて思ってもみなかった…。



あみの家に届ける途中…

今日は裕也と帰るのは我慢して、慎二と道を歩く。。。


沈黙の中、先にしゃべり出したのは慎二だ…


『ってかさぁ?何でオレまで!?』


そんな慎二に呆れるように言う夏海。


「なんでって!…もぉ゛。いつもあみと一緒に帰ってるじゃん!!だからだよ♪」



『ふ~ん…。』

そう言って、帰り道いつも通って見飽きた河原を見る慎二。



「…?」

突然喋らなくなった慎二の方を見る夏海…。


夏海は河原を向いてビックリする。。。


「きれぇ…。」





『きれいだな…。』



夏海と慎二の瞳には、夕日の色でオレンジ色の光を放った河原があった。


夕日の色に染まった川はキラキラと光っている…

2人は立ち止まって、少しの間その川に見とれていた…。


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