ベストラブ
「じゃあ…裕也少しまっててねっ!お菓子とお茶持って来る♪」




そう言うと夏海は部屋を出て行ってしまった。




裕也は勉強を教えるため、夏海の家に来ていた。



裕也は立ち上がると、窓の方に向かって歩いた。




窓枠に手をかけると、おもむろに何かを探し始めた。






すると、もう消えかかって探すのにも苦労するような茶色がかった傷がある。



裕也は目をこしらえて、傷をみた…




《平成2年 夏海 裕也》……確かにこう書いてある。





(これか…夏海が言ってた傷ってのは、)





しばらくして、夏海がもどって来た。。。





「裕也~♪お菓子とお茶持って来たよ~!!」




『おう!!じゃあ早速やるか!!』



「うん!!」



夏海は、うなずくと大量の参考書などをドカッ!と机の上においた。。。



「よしやるぞ!!」











十分後~。。。





「う~ん…?」



『だから、ここはmの対角だからSは…』


裕也はあきれながら教えている。



「あー!!!三十度だっっ!!!」




『正解っっ!』




「ふう……、」



そう言って夏海は裕也を見上げる。




「疲れたし、少しやすもっか?」



ニコニコと裕也に笑顔を作って笑う。。。



すると裕也も笑顔を作って、



『うん……………。って、わけないだろ!!まだ始めて十分しか経ってないだろっ!』




「はは~い。裕也せんせー!」



そんなコントをしながらも、夏海は勉強していき、ついに運命の期末試験がやってきた。。。 



< 83 / 136 >

この作品をシェア

pagetop