恋にきく魔法
ん?ちょっと待って…?
お母さん達が転勤ってことは…
この魔法使いと家にふたりっきり!?
うっそお…
正直、もう親に会うことなんてほとんど無かったからさみしいとかは思わない。
だけどこれからあたし…
男の子と同居なんて無知で免疫のないあたしには厳しすぎでしょうっっっ!
「なに一人でヘンな顔してるんだよ」
むにっとほっぺたをつままれる。
はうっ…これだけで胸がドキドキするのは魔法の影響?それとも…
はああ…これからあたし、どうなっちゃうんだろ…

結局頼斗は、お父さんの部屋だったあたしの部屋の隣に住み付くことになった。
学校も、ちゃんと転校手続きを済ませているらしい。
あたしは部屋に一人、ぐったりしていた。
昼までは普通の生活を送ってたのに…
なんだかこの夜にいろんなことがありすぎて、すごく疲れた。
ベッドに横になっていると睡魔様が襲ってくる。
当然あたしの疲れきった肉体は睡魔様に勝てることができなくて。
あたしは深い深い眠りに落ちた。
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