恋にきく魔法
そんなこんなで、ようやくあたし達の学校。
頼斗は転校生ということで、あたしの家に住みいてることは秘密だ。
「んじゃ、職員室行ってくるわ」
キッ、と自転車を駐輪場にとめるとそそくさと降りる頼斗。
足早に行ってしまった。
「ふぅっ…」
自然とこぼれるため息。
朝っぱらから疲れたよ…
あたしは今日何回「疲れた」と思っただろう。
そんなおばさんみたいなことを考えていると、鳴り響くチャイムが生徒を急かした。
「やっば、遅刻する~~~!」
朝寝坊組と共に教室まで急いだけど…
あたしの遅刻日数が+1された。(チ-ン)

軽い担任の説教を聞き流し、ガラッとドアを開けると教室は大騒ぎだった。
話題はなんとなく…いや、カンペキにわかる。
そりゃ、「転校生がイケメン!」なーんて興奮するよね。
冷ややかな目で騒ぎを見ながら席につくと、希夜が机にひっついてきた。
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