恋にきく魔法
動かし続けて疲れた右手をブラブラさせながら荷物をまとめる。
最後のHRとなると、あたしだけじゃなくてみんなもクッタクタ。
先生も半分諦めてるみたいで、あんまり怒ったりはしない。

ぼーっとしていてもHRは進んでいて、気がつくともう号令がかかっていた。
「気をつけーっ礼」
「ありがとうございました~」
みんな適当に挨拶をしてすぐに部活へ向かったり帰路についたり。
部活に所属してないあたしはこれから特にすることもない。
暇だなぁ…っ
そんな思いを知ってか知らないでか、帰宅部仲間の裕也と舞が声をかけてきた。
「芽衣ーっ」
「んにゃっ!?…って舞か…」
首に巻きついてきたやたらと細い腕。
それだけで舞ってこと、すぐにわかった。
「もー、首締まるじゃん」
「ごめんごめん」
悪戯な小学生のようにきゃっきゃと笑う舞はまさしくロリって感じ。
小学生って言ってもバレないと思う。
そのくらい華奢で可愛い。
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