図書室の悪魔
自慢じゃないけど、本なんて少女マンガくらいしか興味はないのに、いつの間にかHRで決定されていたのだ。運動部が、カウンター業務がついてくることを嫌がった結果といえるかもしれない。
「あー、めんどくさっ!」
「まあまあ。座ってればいいんでしょ?がんばって」
「うーん、まあそれなりにやるよ」
「そうそう」
そんなことを喋っていたら、渡り廊下を通過して階段の側まで来ていた。
「じゃ、あたし上だから」
「うん、また明日ね。部活がんばって」
「うん。そっちこそね」
ひらひらと手を振って、千鶴と別れたあたしは、図書室へと向かう。