奪う男
「あ、お客さんじゃないですか。
今からお仕事ですか」







俺を覚えてくれていたのか?




まさか彼女と会話をする事態に陥るとは
想定していない俺は



混乱している。





俺はバッグの中に入った縄を
握りしめたまま



街角に立ちつくしていた。



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