奪う男
俺は相手のすべてを奪う。



そう俺はすべてを
「奪う男」なんだ。



自分には何もないから
他人から奪うしかない。



そんなもんなんだ。






縄と袋をバックに詰め込み
俺は部屋のドアを出る。



見送るものが誰もいない部屋を出た俺は
朝日を浴びながら背中を丸めて歩いて行く。



どこに?




もちろん彼女のいるコンビニへだ。




彼女の自由時間はあと少しで終わりになる。



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