黒い男と白い女
連れられてきたのはファミレスだった。
移動中の会話もなく俺は黒い男の後ろを、俺の後ろを白い女が一列に歩いてきた。
途中すれ違う人がチラチラとこっちを見る視線が気になった。
「なにか食うか?」
「…………」
「別にぼったくろうなんて思っちゃいない」
「私はいつものね」
向かい会う形で白と黒のふたりが座る。
注文を取りにきたボーイもニコニコと笑顔だが奇妙な組み合わせに、こちらを観察しているようだ。
「ステーキハンバーグに大ライス、お子様プレート、コーヒー、クリームソーダ。お前は?」
「……コーヒー」
「じゃあ、コーヒーを二つだ」
「かしこまりました。ご注文をくりか……」
オーダーを取り終えたボーイが戻ると、黒い男はこちらに向きなおった。
「斉川……でいいかな?」
「……どうして、俺の名前を?」
「小さなことよ。気にしないで話しを続けましょ」
俺の中で不安が大きくなっていく。
移動中の会話もなく俺は黒い男の後ろを、俺の後ろを白い女が一列に歩いてきた。
途中すれ違う人がチラチラとこっちを見る視線が気になった。
「なにか食うか?」
「…………」
「別にぼったくろうなんて思っちゃいない」
「私はいつものね」
向かい会う形で白と黒のふたりが座る。
注文を取りにきたボーイもニコニコと笑顔だが奇妙な組み合わせに、こちらを観察しているようだ。
「ステーキハンバーグに大ライス、お子様プレート、コーヒー、クリームソーダ。お前は?」
「……コーヒー」
「じゃあ、コーヒーを二つだ」
「かしこまりました。ご注文をくりか……」
オーダーを取り終えたボーイが戻ると、黒い男はこちらに向きなおった。
「斉川……でいいかな?」
「……どうして、俺の名前を?」
「小さなことよ。気にしないで話しを続けましょ」
俺の中で不安が大きくなっていく。