小悪魔 BOY
「では、エミリ。また来ますね」
ドアを開けてそう言う要を、私は無視して家に入った。
今日は疲れた。
「ふぅ‥」
部屋に入ると、思わず力が抜けた私は直ぐに薬を口にいれそのまま飲み込んだ。
月島くん‥
一体何者なんだろう?
3年も前の私の栄光を、覚えている人がいたなんて‥
─── コンコン
「お嬢様、旦那様がお呼びです」
やっと、動悸も治まってきた頃、ドアのノックと共に由紀さんの声が聞こえてきた。
一体何の話?
私はすぐ行く、と伝えてから、小さく溜め息を吐いた。