小悪魔 BOY
体験入部
─── バンッ
「お、また真ん中だ!
お前中々やるなぁ!」
「ははっ‥
そんな事ありませんよ」
おかしい‥‥‥
「蘭子!よくこんな上手い子見つけて来たな」
「やっぱ私の目に狂いはなかったのね♪」
あの姿勢。
打ち方。
妙に慣れた弓懸けの付け方‥
初心者じゃ、ないよね?
そんな事を考えながら彼を見ていると、不意に目が合った。
「エミリ先輩♪」
「ん?ケガでもした?」
ノエルの目は、なんだか全てを見透かされそうな目だ。
「クスッ‥‥いえ、なんでもありません」
‥‥‥ん?
今なんか腹黒い笑いが‥
気のせいよね、うん。
彼の"悪魔"な表情を見たのは、この時が初めてだった。