100円のメロンパンの幸せ。
注文をした、食べ物や飲み物が運ばれて来て、話は中断した。


「では、いただきます」
赤津川さんは、ハンバーグを口に運ぶと、ニッコリと微笑んでいた。


こんな表情もするんだな…


私はつい、場のノリで口走った。
「赤津川さんって…好きな人居るんですか?」


赤津川さんの箸が止まると同時に静まり返った。


「うーん…居ない、と言ったら嘘になるかな?」

「居るんですか?」


「……居るよ」


ーやっぱりー


私は、その言葉を聞いてショックを受けた。

彼女が居ないからと言って、好きな人が居ない訳ではないはずなのに…。


< 9 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop