日のあたる場所で


洗面所で鏡に映る自分を見て動きが止まってしまった。



「クマが…こくなってる。」


少しだけど、疲れた様に見える自分を見て急に怖くなった。



「お嬢様?お食事の用意が出来ました。……どうかなさいましたか?」


気がつくと詩織さんが洗面所まで心配して来てくれていた。



「あ…うん。ちょっとボーッとしちゃって。すぐに行きます。」


大丈夫…大丈夫。


自分に言い聞かせて私は朝食を食べた。





「ごちそうさまでした。」


朝食を食べ終わると、詩織さんにお願いをしてみた。



「詩織さんが暇になった時で良いから、お庭について来て欲しいんだけど。良いかな?」


「はい。かしこまりました。では、食器をかたずけたらまた参ります。」


「ありがとう。」







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