なんちゃってのその後に



重樹とはバイトが同じ。
学年は一個下。
学部は違うけど学校は同じ。
スラッと背が高くてフワフワの髪。
ダラダラと仕事してるわりにしっかりしてる。
トキメクような高いような低いような心に響く声。


私、重樹と出会った頃は彼氏がいて。
しかも哀しみから救ってくれた人。

だけど。

重樹と話してみたくて…
話したら楽し過ぎて…

気のせいだ…って、
言い聞かせられないくらい好きになってた。

でも。

私を哀しみから救ってくれた人を哀しませたくなくて、なかなか好きだって言えなくて。
でも離れられなくて。

理由なんてない。

ただ…
笑顔を見ると幸せになるの。
自分でも不思議なくらい。

自分に嘘ついて…
気づくのに時間かかったけど…

気づいたら溢れ出して。
なんでもいいから話したくて。


重樹に会ってからは、なんでも出来る気がして。
笑顔から元気をもらってた。

んで、今に至る。




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