なんちゃってのその後に
あ、あったあった…
って海見てるや。
ホント好きだなー
「朱香?はい、どうぞ。」
「え…?」
やっと探し終わって、渡したのは色とりどりの棒の束の袋詰め。
簡単に言うと花火の袋詰め。
「…花火?」
「他に何に見える?やろう?」
キョトン。としてる朱香を置いといて、火、付けないと。
しゃがんでロウソクを浜辺に建てて、ライターライター。
よし。
(…ん?朱香動いてない?)
「早くそれ開けて?」
「あ、うん、ごめん。」
慌てて開けて広げてる。
花火やだったのかな…?
花火を朱香に持たせて、強引に火を付ける。
「…きれい。」
…なんだ。
心配かけやがって…。
「良かった。」
んじゃ俺も。
自分の花火にも火を付けた。
昨日見れなかったけど。
これならいつでも見れるでしょ?
「…ありがと。」
「ん?どういたしまして。」
ホントに良かった。
笑顔だ。
昨日寂しそうだったし。
朱香は笑ってる方がいい。
花火に照らされて朱香のほんのり赤い顔が見えた。