なんちゃってのその後に



6日。
あと2日で発表。

マジで終わんない………。

今日バイトだし…。
バイト重樹と同じだからまだいいか………。





レジの中、二人きり。

「ね、ね、ね、誕生日何欲しい?」

「朱香最近そればっか。」

「だってぇ…。」

やっぱり欲しいものをあげたいから最近ずっと聞いている。
答えてくれないけど。
何回か聞いたら言うかと思ったらなかなか強情なんだから…。

「…何がいいの?」

「じゃ、朱香がいい。」

「…なっ?!」

突然な発言。
いつもそう。
解ってても顔が赤くなる。

「なーんちゃって。何でもいいよ。」

慌てた私を見て笑いながら悪戯っ子みたいに言う。
勝てないのが悔しい。
重樹の笑顔ってずるい。

「言わなきゃあげない。」

「やだ。なんか考えて。」

私が意地悪言っても即答。
わがままだけど憎めない。
ますます悔しい…!

「じゃ後悔させてやる!」

「えっ?!」

「ゴミ行ってきまーす!」

驚いた重樹をほっといてゴミを片付けに。
少しくらい仕返ししないとね。

でもホントに何をあげようかな?




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