なんちゃってのその後に
「それが嬉しいくせに…。」
いつものように暁に愚痴っていたらスパッと言われた。
確かにね。
子供みたいな朱香も可愛いし、何より俺だからってのは嬉しい。
「それより花見の場所知らん?」
「んー?朱香さんのが詳しいんじゃない?静岡住んでるんだし。」
「だよね…。」
ホントはパッと穴場に連れてって驚かせたかったんだけど。
大人しく朱香を待つか…。
―…♪♪
あ。朱香からメールだ。
朱香からのメールは二人の思い出の曲が流れるからすぐ解る。
―‐―‐―‐―‐―‐―
決めた!
御殿山がいい!
―‐―‐―‐―‐―‐―
(…御殿山???)
ローカルな名前を言われても解るはずがない。
でも朱香方向音痴だから道案内頼めないし…。
―‐―‐―‐―‐―‐―
わかった。
また調べて連絡するー。
―‐―‐―‐―‐―‐―
…しかないだろう。
バイクで行けるかな?
バイクに乗るのはいつでも好きだけど、一番好きなのは春。
空と風が最高に気持ちいい。
朱香と二人だったらきっともっと幸せになれる。