地味子の秘密*番外編*
「陸しゃ~ん、好きぃ~」
「ちょっ!杏!?」
俺に背中を向けて座っていたのに、いつの間にか……俺の足をまたいで向き合うように座
っている。
制服のスカートが、下着が見えるギリギリのところまでめくれあがっていた。
「なぁにぃ~?陸しゃん、あたしのこと好き?」
声が出ずに、コクコクとしかうなずけない。
「じゃあ、ちゅーしよ?」
「えっ、ちょっま!」
『ちょっと待て!』と言いたかったのだが、それさえも言わせてくれずに。
上から、俺に覆いかぶさるようにキスされた。
ギューッと首に抱き着かれる。
だから、勘弁しろって……。
「制服あちゅい……」
長いキスが終わると、杏は自分の制服に手をかけ出した。
「おまっ!ストップ!!」
俺の声も虚しく、流れるように、スルスルとブレザー、カーデ、ネクタイを脱いでいく。
ソファーの下には、コイツの制服が散乱していた。
「陸しゃんも、脱ごっか?」
「は!?」
杏の手を掴んでやめさせようとするが、華奢な体からは想像もできないような力で押さえつけられ……スルリとネクタイを解かれる。
酒に酔うのが、地獄になる理由。
それは、杏が……普段からは想像もできないくらいにエロくなるから。
「今日、陸しゃんが好きな黒なのに、しゃわらないの?」
「へ?」
「ほらぁ~!」
――プチンプチン
杏が自分でシャツのボタンを外し、俺の手を掴んで……服の中へと誘導した。