地味子の秘密*番外編*

「んじゃ、そろそろヤりますか。今日のホテルは、この裏のところだからな」

「了解!」

そう言うと、全員が頷いた。

そして、彼女たちが飲んでいるものに、小瓶の中の液体を少量ずつ落としていく。

中に入っているのは、睡眠薬。

また、他のヤツの手には、手のひらサイズのデジカメがあった。

「女たちもバカだよな。俺らに写真撮られて、ずっと脅される羽目になるんだから」

トウマが、そう言ってクスクスとおかしそうに笑った。

俺らの手口は、薬で女の子を眠らせて、ホテルへと連れ込む。

カメラで脅し、その後もいいように使うのだった。



そうして、数分後。

トイレから女たちが戻ってくる。

目の前に座る杏樹って女は、今日いる他の女たちとは比べ物にならないくらいの美人。

いや、かわいい系もあるか。

色白で、華奢。

けど、制服のブレザーから胸だけ出ているように思える。

あれは、結構デカいよな。

久々にイイ獲物を見つけた。


うっすらと笑って、自分のグラスに残っているものを飲む。


それからは、それぞれでグラスの飲み物を飲みつつ、談笑していた。



なのに……5分経っても、10分経っても。

女たちは眠らない。

ひとり、ふたり眠らないならまだしも、全員がピンピンしてる。


女全員がグラスを空にしたっていうのに、薬が効かない。


どういうことだ?


周りにいた仲間も、このことに疑問を感じていた。


その時―――。

――ガシャッーー……!



え?という間もなく、隣に座っていたタケシがグラスを床に落とす。


そのままテーブルに倒れこんだ。
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