地味子の秘密*番外編*
はァ?
なんのことを言ってるのか、さっぱりわかんねぇ。
彼女がどうして俺の頬をつねっているのかと考えていたら、
「みんながいるところで脱がなくたっていいじゃん」
そう一言、杏が呟く。
脱がなくたっていい?
俺が脱いだのって……制服しか……。
それがどうした?
ポカンとして、杏の顔を見つめた。
「なんであたししか知らない陸を他の子に見せるの……。もうヤダ……」
その一言で、杏の言っていたことがわかる。
ヤバ……これってさ……。
「なに杏。妬いたわけ?」
他の女たちに対する嫉妬だろ?
俺が、女たちの前で制服を脱いだから。
こんなことは滅多にねぇから……騒がれたし。
ニヤリと笑って、そう返す。
しかし、次の瞬間。
――バフッ
「うっわっ……」
取っていたタオルをまた頭にかぶせられた。
これで、また視界が遮られ……杏の表情がわからない。
でも、
「バカ陸」
この声で、照れているような気がする。
んで、俺はニヤニヤが止まらない。