地味子の秘密*番外編*
やっぱり、好き。
ずっと大好きだよ、高瀬くん。
そう、心の中で呟いた。
その日は、仕事の直前まで氷で左足を冷やしたことにより、捻挫も引いて、仕事に支障はなかった。
でもね、彼がチョコを食べてくれたこと、か……間接キスしたこと、笑った顔を見られたことで、頭の中は春で。
実那に注意されちゃうほど、スキップしたり、鼻歌を歌ったりしちゃったんだ。
「茅那さーん、本番よろしくお願いします」
「はいっ!」
工藤茅那、今日もアイドルのお仕事頑張ってます……!
八岐大蛇に振り向いてもらえるように、ね?