地味子の秘密*番外編*
【おまけ】翌日の朝~蓮~
――蓮side――
バレンタインから一夜明けて、2月15日。
いつもと変わらない大学の講義室。
「お前、あの教授のレポートやった?」
「もうちょっとで完成する。提出締切明後日だろ?」
「だよなー」
そんな会話が行われている。
法学部での友人たちの近くに座り、カバンから筆記具などを取り出していると。
「やっぱ……茅那ちゃんかわいいよな~」
「清楚で、純情そうだしな」
隣に座っている友人二人が、何かの雑誌を見ながら話しているのが聞こえた。
たしかに、清楚ではあるな、茅那は。
服装からしてギャルとか、無縁だし。
「彼女からチョコもらったら……俺、失神する!」
「俺もっ!!」
ヤローどもの妄想話を聞き、そんなに人気なのかと思う。
あのチビ、フツーの女に見えるけどな……。
テキストをパラパラとめくる。
すると。
「あ、高瀬。聞いたか? 経済学部の滝本の話!」
隣りにいた俺に話しかけてくる茅那好きのふたり組。
「いや。聞いてねーけど」
そう返すと、ふたりは、羨ましそうに言った。
「アイツ、昨日大学休んだらしくてな、女たちがチョコを渡せなかったからと朝から教室に押しかけたらしい。滝本のまわりにはチョコの箱だらけになって……もみくちゃにされたんだと」
「へぇ~……陸も大変だよな」
チョコまみれになるアイツを想像して、多少笑った。
それは、杏樹が大変だっただろうな。
バレンタインから一夜明けて、2月15日。
いつもと変わらない大学の講義室。
「お前、あの教授のレポートやった?」
「もうちょっとで完成する。提出締切明後日だろ?」
「だよなー」
そんな会話が行われている。
法学部での友人たちの近くに座り、カバンから筆記具などを取り出していると。
「やっぱ……茅那ちゃんかわいいよな~」
「清楚で、純情そうだしな」
隣に座っている友人二人が、何かの雑誌を見ながら話しているのが聞こえた。
たしかに、清楚ではあるな、茅那は。
服装からしてギャルとか、無縁だし。
「彼女からチョコもらったら……俺、失神する!」
「俺もっ!!」
ヤローどもの妄想話を聞き、そんなに人気なのかと思う。
あのチビ、フツーの女に見えるけどな……。
テキストをパラパラとめくる。
すると。
「あ、高瀬。聞いたか? 経済学部の滝本の話!」
隣りにいた俺に話しかけてくる茅那好きのふたり組。
「いや。聞いてねーけど」
そう返すと、ふたりは、羨ましそうに言った。
「アイツ、昨日大学休んだらしくてな、女たちがチョコを渡せなかったからと朝から教室に押しかけたらしい。滝本のまわりにはチョコの箱だらけになって……もみくちゃにされたんだと」
「へぇ~……陸も大変だよな」
チョコまみれになるアイツを想像して、多少笑った。
それは、杏樹が大変だっただろうな。