地味子の秘密*番外編*
ふーん。もっと、ワガママ言っていいの?

じゃあさ……。



「お?」


陸の胸に預けていた背中を離し、正面から抱きついた。


胡坐をかいていたヤツの足をまたいで、首筋に顔をうずめる。


陸のほんのり甘い香水の匂いがして、ホッとするんだよね。



「杏、その服で、この体勢は……」



ポツリと陸が言うので、一度、自分の服装を確認した。



どっか変なの?




薄めの白いVニットに、パステルカラーのシフォン素材のミニスカを着ているだけなのに。




ちょっと襟元の開きが大きいことと、スカートの丈が短いことくらいだよね?



顔を傾けて、『意味がわからない』という風に主張してみる。



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