地味子の秘密*番外編*
それを見たヤツは……。



「だよな。言ったってわかるわけねーか……」



フーッと息を吐き、あたしを再び抱き寄せた。


なんか、解決したのかな? なら、いっか!


陸の行ったことは気にしないことにして、また首筋に顔をうずめる。


ぎゅーっと首に腕をまわして抱きついて、スリスリと甘えるように顔をすりつけた。



「だから、当たってるんだよなぁ……つーか、でけぇし」



陸がブツブツ言ってるけど気にしない。


ワガママ言っていいって言ったもんね。


ゴロゴロと、ふたりで過ごしていると。



「なぁ……杏」


ん?


話しかけられて、陸の顔を見る。


なあに?


ジッと見つめていると、ヤツが口を開いた。



「来週末くらいだけど……休み取るからさ。京都行こうか」


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