地味子の秘密*番外編*


女性を見た瞬間、息を呑んだ。

こんなにキレイな人が世の中にはいるんだって思うほど。

いくつかな? 私より年下? いや、年上かも。

長くて漆黒、サラサラで艶もあるみごとな髪はサイドに纏めてシュシュで結ってある。

驚くほど小顔で、大きな瞳。

まっ白な肌は、ベースメイクしていますか、すっぴんですか?と疑いたくなるくらいキメが細かく、滑らかでキレイ。

紅い唇は潤っていて……色気を感じる。

つまり、超絶美人だった。

絶世の美女、ってこんな人を言うんだろうな。

清楚な色のワンピースを着ていて、お嬢様っぽい。

芸能人? こんな人、いたっけ?

でも、こんな美人なら……テレビで見たら覚えちゃうはず。

私があまりにもジロジロと見ていたからか。


「あの……」


遠慮がちに女性が声をかけてきた。

うわぁ~声さえも、心地いい。

高すぎず、低くもない……柔らかい声。

美人というのは……なんでも揃っているんだろうか?


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