地味子の秘密*番外編*
本当に廃墟なんだな……。
廃墟には初めて来たため、興味深く辺りを見回した。
2階へと着く。
「うわー手術室だって」
彼女が先導して一周している間に、手術室と書かれた部屋を見つけた。
「その斉木さんも、ここに運ばれたんだろうね」
「うん、運ばれたよ」
「何歳だったんだろう?」
「19歳」
「へぇー……俺らと同い年か。かわいそうにな」
手術室の扉を見上げながら話し、再び階段へと戻る。
3階へ登っていき、また彼女に道案内してもらいながらナースステーションへとついた。