地味子の秘密*番外編*
大手メーカーが販売しているシャンプーのCM。
テレビ画面いっぱいに映るのは、大人気の歌姫。
「工藤茅那って、最近ますますキレイになったな~」
アイドルグル―プを卒業してから本格的に、ソロ活動を始めたが、その容姿と才能で成功を収めている。
キレイで可愛いって……こういう女の子を言うんだろうな。
そんなことを考えて、ふと高瀬を見ると。
ヤツも画面の中の彼女を見つめていた。
「え?」
その瞳は、今まで仕事中は見たことがないような優しさで溢れていて。
女嫌いの高瀬が、芸能人に向かってそんな顔をするのかと不思議だった。
しかし、俺の疑問はのちにわかることとなった。
まさか、と。
俺としては予想外の女の子で。
その子が俺たちの勤務する所轄へ来るという形で会うことになった。
その時にわかったんだ。
高瀬が煙草を吸わない理由。
迷惑かけるからという理由より……大切にしているんだって。
彼女の仕事を、夢を。
そして彼女自身を。
「はじめまして、いつも小笠原さんのお話は高瀬くんから窺っています」
にっこりとやわらかく微笑む彼女は俺にも丁寧にお辞儀をしてみせて。
業界人である彼女に対する好感度が上がったのは言うまでもない。
まあ……その話は、また今度するとしよう。
―END―
テレビ画面いっぱいに映るのは、大人気の歌姫。
「工藤茅那って、最近ますますキレイになったな~」
アイドルグル―プを卒業してから本格的に、ソロ活動を始めたが、その容姿と才能で成功を収めている。
キレイで可愛いって……こういう女の子を言うんだろうな。
そんなことを考えて、ふと高瀬を見ると。
ヤツも画面の中の彼女を見つめていた。
「え?」
その瞳は、今まで仕事中は見たことがないような優しさで溢れていて。
女嫌いの高瀬が、芸能人に向かってそんな顔をするのかと不思議だった。
しかし、俺の疑問はのちにわかることとなった。
まさか、と。
俺としては予想外の女の子で。
その子が俺たちの勤務する所轄へ来るという形で会うことになった。
その時にわかったんだ。
高瀬が煙草を吸わない理由。
迷惑かけるからという理由より……大切にしているんだって。
彼女の仕事を、夢を。
そして彼女自身を。
「はじめまして、いつも小笠原さんのお話は高瀬くんから窺っています」
にっこりとやわらかく微笑む彼女は俺にも丁寧にお辞儀をしてみせて。
業界人である彼女に対する好感度が上がったのは言うまでもない。
まあ……その話は、また今度するとしよう。
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