地味子の秘密*番外編*
├前編
――渉Side――
自宅の2階───。
奥の部屋に、俺の書斎がある。
中は、様々な本だらけで杏樹の幼い頃の遊び場だった。
今はもうそんなこともないが。
娘の杏樹は、現在中学3年生。
日々、家業である陰陽道の修業に励んでいる。
来年は、幼なじみの松沢柚莉ちゃんと一緒に、松沢学園に進学したいらしい。
「杏樹も高校生か……」
書斎にあるイスに深く腰掛け、背に寄り掛かった。
娘の中学生活は、あと1年もない。
元気に過ごしてくれたなら、俺としては大満足だ。
ふと……机の引き出しを開けてみる。
中には、一枚の写真。
幼い子供2人が、笑い合っている。
柚莉ちゃんと杏樹だ。
そして、引き出しの奥からまたひとつの写真立てを取り出した。
自宅の2階───。
奥の部屋に、俺の書斎がある。
中は、様々な本だらけで杏樹の幼い頃の遊び場だった。
今はもうそんなこともないが。
娘の杏樹は、現在中学3年生。
日々、家業である陰陽道の修業に励んでいる。
来年は、幼なじみの松沢柚莉ちゃんと一緒に、松沢学園に進学したいらしい。
「杏樹も高校生か……」
書斎にあるイスに深く腰掛け、背に寄り掛かった。
娘の中学生活は、あと1年もない。
元気に過ごしてくれたなら、俺としては大満足だ。
ふと……机の引き出しを開けてみる。
中には、一枚の写真。
幼い子供2人が、笑い合っている。
柚莉ちゃんと杏樹だ。
そして、引き出しの奥からまたひとつの写真立てを取り出した。