地味子の秘密*番外編*
友達の女子達と笑い合いながら作ってた。

……元気なら良いか。


そう思って、俺も調理に集中する。


3限目の休み時間になった時───……。


「会長いますか?」

「ここだ」


家庭科室の前に、河西がやって来た。


「今日調理実習なんですね」

「あぁ。それで、悪いんだけど今日の勉強会はナシな。昼休み片付けとかで忙しいと思うから」

「わかりました」


ニッコリと笑って頷く河西の頭を教室の窓越しに撫でる。


河西は……なんか妹みたいなものだな。

彼女とかには、出来ない。

そう考えた時に浮かんだのは───……。



「「「樹里ちゃん!!」」」


は……?


大勢の人間が、樹里の名前を呼んだので、そちらに目を向けると……。



「……ったい」


指先から、血を流している樹里がいた。
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