地味子の秘密*番外編*
抱きしめていて……いまさら気づく。
コイツ……細い体の割には、スタイル良いんだな。
長くてサラサラな髪を撫で下ろしながらそう思った。
「……樹里」
「なぁに?」
「ちょっと離れろ」
「え〜イヤ!」
そろそろ限界なんだよ……理性がな。
「離れなきゃ口塞ぐ」
「……いいよ?」
樹里が首筋から顔を上げ、目線の高さが同じになる。
コイツ……俺を振り回す天才だ。
「じゃあ……塞いでやるよ」
ハァ……とため息を漏らした後、クスッと小さく笑って……樹里に口づけた。
これが、お互いの初恋が実った瞬間だった───。
そして、5年の歳月が経ち……。
大学卒業と同時に───。
樹里は、“篠田から神崎”になった。
コイツ……細い体の割には、スタイル良いんだな。
長くてサラサラな髪を撫で下ろしながらそう思った。
「……樹里」
「なぁに?」
「ちょっと離れろ」
「え〜イヤ!」
そろそろ限界なんだよ……理性がな。
「離れなきゃ口塞ぐ」
「……いいよ?」
樹里が首筋から顔を上げ、目線の高さが同じになる。
コイツ……俺を振り回す天才だ。
「じゃあ……塞いでやるよ」
ハァ……とため息を漏らした後、クスッと小さく笑って……樹里に口づけた。
これが、お互いの初恋が実った瞬間だった───。
そして、5年の歳月が経ち……。
大学卒業と同時に───。
樹里は、“篠田から神崎”になった。