おちます、あなたに


「わっ……っと」


 誰にぶつかったか、確かめる前にその人は人混みに消えていく。

 ぶつかったせいで傘から出て、雨が冷たくて。
また、腹痛が私を襲う。

前のめりに倒れかけた。

息を飲む音がして、身体を支えられる。

全てがスローモーションのように思えた。


「大丈夫!?」

 
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