おちます、あなたに


 蜂蜜色のツンツンした髪が、今日も元気だ。
これで地毛なんだから、うらやましい。

 お祖父ちゃんあたりに外国の血がなんたらかんたら。
そんな話をするほど、私と先輩は仲がよくなった。

「ま、いっか」

「へ?」

「悠ちゃんと話せたし」

 えへへ。
そう聞こえるほどの笑顔。
私の心を掴んで離してくれないこの笑顔。


「……私もです」

「将樹ーっ! 行くぞ!」

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