お兄ちゃんの話





「な・・ッんで・・」




医者がふと私の涙を拭っていた手を止めます。




「なんで!?そんなこというためにわざわざ呼び出したんですか!?ふざけないでください!!知ってます!!そのくらい知ってますよ!どうして・・・どうして?!」





「落ち着け。」




「なんで!?なんでそうなるんですか?!お兄ちゃんなにも悪くないのに!神様はそんな私が嫌いなの!?意味わかんない!!お兄ちゃんを返してよ!!お兄ちゃんの記憶を返して!!」





「落ち着け!!」




ふと医者が私を抱きしめました。




正直な話。嫌気が差しました。



ふざけんな。と




「離して・・・。」



「・・・落ち着いたか?」


「・・あんたのせいで余計パニックだっつの!!ふざけんじゃねぇよ!!」










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