お兄ちゃんの話







お兄ちゃんが死ぬとき、私のことを覚えていたのかはしりません。






考えたくないのです。






私は一人になりました。




本当に一人。






死ぬしかない、と思いました。




私は病院へ行きました。




行けばお兄ちゃんがいる気がしたのです。





でも、お兄ちゃんはいませんでした。




当たり前です。





だから私は屋上に行きました。




死ぬために。





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