お兄ちゃんの話
私はおにいちゃんの病室へ行きました。
でも、入ってはいません。
ドアの前でたちつくすだけです。
開けたら終わりな気がしました。
開けたらすべてをうけとめなければいけない
そんな感じがしました。
いいえ、そうなのです。
弱虫な私はまだ現実をうけとめていない
でもきっとこのドアをあけたら受け止めないわけにはいけなくなるでしょう
だからドアを開けるのが怖いのです。
だからドアを開けられないのです。